Ps-3 Cp-2 ルコ=モノトーンの激闘

『なんだテメエは』
『僕かい。そうだな、君が一番嫌いな思念体。とでも言えばいいかな?』
『思念体・・・だと?バカな事抜かすんじゃねえ!思念体はオレっちしかいねえハズだ!!』
『製造段階、って所か』
『・・・どこまで知っている』
『大体はね。君にとってのイレギュラーである事は間違い無いだろう』
『・・・・・』
『なるほどね、コレが<思念体の種>というわけか、これで出来るのは確か、<人の感情感性を意のままにする人形>、だったかな?』
『テメエ・・・一体なんなんだ?』
『オグ=ホワイトパレット、黒絶星に対極を成す、黄希星の思念体』



Ps-3 Cp-2 ルコ=モノトーンの激闘


欲の思念、七に連れられて思念体の性質をばら撒く謎の柱を見つけた私達。
そこに現れた夢の思念体、九十九街道宮橋の手によって邪魔をされるも、それを撃退。

それで済めば良い話だったのだが、その直後、空が一切の濁りの無い紅色へと染まって行く。
同時に私の中から力が湧き上がるのを感じ、この紅色の空が違反によって齎されている事を悟る。イハンが何か失態したらしいぞクソッタレ。
撃退した九十九街道宮橋はというと、それ以降姿を見せていない。
以前戦った場所に戻ってみれば、その真っ黒こげでサックサクにされたハズのアイツの姿はまったく無かったのだ。
七が心当たりのある場所を一通り捜索しても、手がかりさえ見つからない。
奴を追うのはあまりに非効率だと悟った私は、イハンご一行が柱の破壊に乗り出した事を知り、私達も柱の破壊に行動をシフトする事にした。
まず一人目ははてなの思念、ナーバを。
次に重複の思念、ピオネロを。
そして次に、期待の思念、ルーツに連れられ、努力の思念、アーティアを柱から引っ張り出した。
宮橋が必死に守っていた柱だったが、結局今に至っても、彼が妨害するなどは無かった。

そして私達は今、アーティアの工房に拠点を置いている。

「出来たぞ!」

工房の主、アーティアが命一杯の延びをして高らかに叫ぶ。
元より声がデカいもんだからやかましいにも程がある。

「出来たって、今度こそ大丈夫なんでしょうね?」
「ああ!たぶんな!!」
「アーティアさん、しばらく寝てないッスよね、大丈夫なんでスか?」
「いやあこれが楽しくてさ!眠気を感じないんだよ!!」
「貴女が楽しくても、物が出来てなかったら意味無いです」
「見かけに寄らずつめてえ女だなぁお前。そんなんだからどっかの思念体にも逃げられんだ」
「うるさいよ」
「ケンカは・・・良くないですよ・・・」
「む」

最初こそ私と七の二人だけだった私達だが、気が付けばピオネロとナーバ、ルーツにアーティアと、随分と賑やかになっていた。
うるさくってかなわないですホント。

アーティアが物作りに携わっていると聞き、私はとある提案をしたのだ。
それが<柱を探知するレーダー>である。
性質の円満を目視化する事で、柱の位置を割り出すといった、随分ハイテクな代物だ。
なのだが、このアーティアさん、機械はあまり得意ではないようで、パソコン作ったから大丈夫だと豪語するものの、無数のポンコツを生み出していったのだ。

「まあしゃあねえだろ、フツーの機械作るのとは違うんだ、思念体封じこめる柱探す機械なんて、誰が今まで作った事があるよ?」

ナーバの言っている事は最もだ、最も故に反論の余地が無いのがもどかしい。

「にしてもさ・・・・デカすぎるでしょう」
「デカいですね」
「デカいな」
「デカいッスね」
「デカくするしかなかった」
「む」

どっかの龍珠レーダーの如くコンパクトならば良かったのだが、なんか尋常じゃないまでにレーダーが大きい。
そのレーダーはなんだか四角くてしかし丸みを帯びていて、黒くて振り回しやすそうなリモコン付きだ。
柱の位置を記すためのものであろうモニターには、何故かスティックだのボタンだの、用途の無さそうな何かが埋め込まれている。
最近こんなゲーム機出なかったっけか。

「思念体の性質を可視化ってのが難しくてなぁ、やったことないし。だから色々試行錯誤してたらこんなんなっちまったんだよ」
「試行錯誤でどうにかなるのもスゴい気がしますけどね!」
「問題はちゃんと機能してくれるかどうかなんだよな」
「これで機能しなかったら、今までで最大級のガラクタが誕生した事になるッスね・・・」
「む」

皆、揃いも揃って私を見てくる。それはもうジロジロと。

「な、何…?」
「いや、あんだけうるさく言ってたんだから、お前が起動実験するものだと」
「今までもそうだったッスからね」
「む」
「うーん・・・はいはいわかったわかりましたよー」

私はレーダーの前に立ち、思い切って電源ボタンを力強く押し込んだ。
それと同時に、モニターは白く発光し、その後さまざまな機能がチャンネル形式で並べられている。やっぱあのゲーム機だよこれ。
だが問題はレーダーだ。それが機能しなくてはこの大掛かりなマッスィーンは意味を成さない。

「・・・・・」
「どうした?」
「どうやって操作すんのこれ・・・」
「リモコンを画面に向けるんだよ」

モノだけ知ってても内容を知らないって結構あるよね、つまりそういうことだ。
リモコンを画面に向けると、リモコンの動きに合わせるようにカーソルが出てくる。
ちょっとした感動を覚えながらも、私はレーダーを起動する。


するとここらへん一帯の地図が表示され、地図の中央にぽつぽつとオレンジ色の反応が現れた。

「このオレンジは?」
「これが性質、どの性質かまでは残念ながらわからんが、この地図に表示されてるちっこい点々はたぶん私達だ」
「つーことは?」
「完成したってことですね」
「持ち運びは無理そうッスけどね」
「む」
「でもちょっと待って、それってつまり柱かどうかまでは分からないんじゃないですか?」
「しゃあねえだろ、性質を探知するんだから、性質を持つ私達だって検索対象だ」
「見分けが付かないと意味ないですって!!」
「贅沢言うんじゃねえよ!!」
「いやお前ら、見分けなら簡単に付きそうだぜ?」

もうひとつのリモコンで随分と慣れた手つきで操作するナーバが、私達を制止し、モニターを指差す。
ズームアウトされ、幅広い領域を見る事が可能になった地図には、私達思念体個々の反応とは比べ物にならない程に広範囲に散りばめられたオレンジ色と、その反応達のほぼ中央付近で反応が重なりに重なってまっかっかになっているものが無数に存在した。
というか、地図のほぼ大半はオレンジ色。赤い反応も数えるのが面倒なレベルで存在した。

「見つけるのが容易だって分かったのはいいんだが・・・」
「ああ、途方も無い数だな・・・こいつは」
「あ、あれじゃないですか、ほら、世界中に蔓延した違反の性質が反応してるとか・・・」
「それはそうなると見越して反応しないようになってる、どっかの違反の思念のおかげで、それは容易だったよ」
「しかし、既にこんなにも被害が深刻だったとは・・・」
「私達が宮橋と交戦してた時には既に柱はもう各地に点在してたのかな・・・?」
「たぶんそうッスね、ひっそりと隠すように刺さってる柱もあれば、はたまた堂々と刺さってる柱もある。違和感とか、興味とか、そんなんを持った人っていうのは少なからずいると思うッス」
「だけど、何か分からないようなものを壊そうって思うまでに至る事は中々少ないハズです」
「まあ、私じゃないどこかの違反の思念とかそのご一行なら、その思考に至ってもおかしくないかもしれないけどね」
「その柱への違和感を、性質として感じ取れる思念体の面々は大体は柱の中だ、まあしてやられたって所だな」
「あ・・・宮橋?そうだ!宮橋だ!!」

私は機体に登り、近距離でモニターを凝視する。

「何やってんだお前!?」
「思念体そのものも反応するのなら・・・九十九街道、九十九街道宮橋もこの反応の中に!!!そいつを叩きのめせば!!」
「無理だ!!似たような反応が無数にあって捕らえられねえよ!!地図の倍率考えろ!!」
「さすがに見つけるのは無理だな、柱を壊して回る他無さそうだ」
「むぅ・・・」
「むぅ」
「だとするなら、近場から攻めるのが妥当、といったところだろうな」
「わざわざ遠方に赴く理由も無いしな」
「でも見て下さい、私達のエリア意外にも、小さい反応以外無い部分がありますよ?」
「そこはうごメモ町よ、イハン達が動いてるって聞くし、アイツあんなだけど友達多いから、結構破壊効率もいいかもね」
「じゃあこの反応はイハン達か、イハン自体は写らないが、それでもこの反応の数。結構な数破壊してると見ていいな」
うごメモ町の周辺は彼等に任せても問題なさそうだな、私達は別の場所に回る事にすっか」
「むっふっふ」



そんなワケで、私達は柱があるとされる場所へと足を進める。私以外足無いが。
本来、手分けすれば良いものなのだろうが、私達は個々の力がそこまで強いワケでもない。
私が知る限りでのイハン陣営の皆様方は、なんだかおかしいレベルで強力な奴らばっかりだ、故に手分けした方が、向こうは効率が良いだろう。
だがこっちはというと、技を盗まないと貧弱な違反の思念、食い意地が優先される欲の思念、ひたすら弱い期待の思念、重なる対象が無いとどうしようもない重複の思念と、とにかく壊滅的なのだ。
壊滅的であるその分、私達は柱のほぼ正確な位置の特定が出来ているため、向こうには有るだろう『探す手間』がこちらには無い。破壊不能な存在が散らばるより纏まって少しずつひねり潰す方が良い。
広範囲爆発四散はアイツらに任せておけばいいのだ。こっちはその分確固撃破させてもらう。
そんなワケで、私達が向かうは近隣の小さな村だ。こんな名前さえ知らないような所に柱を配置して何がしたいのだろう。
宮橋の事だ、どうせテキトーに設置したとかそのあたりだろう。

「で、なんで最も戦力になりそうな努力の思念が留守番キメこんでるのかな?」
「私が作って欲しいものがあると頼んだんで作業の方に回ってもらったッス!」
「死ね」
「ヒドいス」
「てかアイツ寝てないよな・・・過労で死んだりしないだろうか」
「死にはしないと思いますが・・・大丈夫ですかね」
「む」
「大丈夫じゃない?クリエイティブ精神の塊みたいな思念体でしたし?おめめキンキラリンでしたし?」
「まあ確かに何か作るってなると何時間起きてても平気な気がするな、アレは」

そんなこんなで、努力の思念を若干disりながら、私達はその目的のエリアまで足を進める。みんな足無いけど。
本来ならば足のある私の存在によって目的地までの到達が遅くなるものだが、<スティール>で飛べるようになる事を既に学んでいる私は、なんとなく気分だけでピオネロをスティールし、飛行能力を得ている。
これで思念体特有の高速の空の旅も可能なのだ。
それにしてもこのピオネロの能力、実に扱いづらい。
一種のコピー能力は可能なのだが、『重複』という性質上、元となったものとほぼ同じ事しかする事ができないのである。
完全に<重ねる『元』の状態>に依存するため、自身で制御できないのが困った所だ。
<相手の発動イメージがなければいけない>、<発動イメージの通りにしか使用できない>。
相手の技を不発に出来る以外は、私の能力の下位互換でしかないのだ。

「こんな能力でどう戦おうっていうのさ」
「何か言いました?」
「別に」
(よくこんな能力でやってけるわねって言っただけよ)
(私あまり戦わないので・・・、と言うかちゃっかり使いこなしてますね)
(丸コピだからね、奪えばそれは自分のものなのよ)
(そうですか・・・)
(ねえ、心が読めるってどんな気持ち?)
(はい?)
(やっぱ答えなくていいわ、気分悪くなりそう)
(ちくわ大明神)
(誰のよ今の思考)



しばらく飛行した後、私たちはその村を発見し、その近辺で足を降ろす。降ろせるのは私だけだが。
森の中にひっそりと存在している小さな村で、私達がその存在を把握できないのも無理も無い。
村の中に直接降り立たなかったのは、柱の影響で感情操作された人々がどう動くかわからないためだ。
今、イハンの持つ【違反の力】が増幅されて世界に拡散させられた事で、空は赤く染まり、拡散する違反の影響で人々の心は乱れに乱れている。
その乱れてあまりにスキだらけな心に、柱に封印された性質が上書きするように支配するのだ。
例えそれが善の傾向にある性質だろうが、結果としては変わらない。幾多の感情を持つ人々が突如ひとつの感情、概念、理念、行動だけに縛られてしまうと、それはそれはただ不安定でしかない、何を仕出かすかさえわかったものではないのだ。
全てが有害とは言えない。重複の思念の柱の影響で人々の行動がまるで同一化したりと、一応行動にもよるが無害なのもある、それこそ九十九街道宮橋の意図が読めないが、その光景は【異常】ではある。
イハンや私に普段から関わりがあったり、思念体そのものには影響が無いというのがせめてもの救いと言った所だろうか。
残念ながら、この村は今先程初めて知ったばかり、村人全員が柱の影響を受けていると見て間違い無い、故に注意は怠ってはならないのだ。

「柱ありますか?」
「ダメだな、此処からだと確認できねえ」
「それどころか・・・」

それどころか、人の気配が一切無い。
村人の一人や二人、というかそれなりの人数いたっていい筈だろう、村なんだし。
ただ少し気がかりなのは、若干血生臭い事だ。

「近辺に柱があるのは違いないんだ、まずはその性質を確認してもいいだろう」
「というか、最初からそれやれば対策練りやすいんじゃないの?」
「同感ッス」

性質感知は任意で発動できる、性質を感知出来た所で、普段役に立たないので、存在を知らなかったり忘れてる思念体だって少なくない。
理屈でわかってるけどすぐ行動には移さない事ってあるよね、たぶんそういう事だと思う。

(死ね)
「!?」

その時だ、聞き覚えの無い声が突如として聞こえたのだ。
聞こえたというよりは、頭の中に直接入ってきたとでも言うべきだろうか、そのような感覚だ。

「皆!伏せて下さい!!」

重複の思念が声を大にして皆に注意を促す。
彼女がこう言ったという事は、今聞こえてきた声は誰かの心の声という事となる。
全員がそれに従い、身をその場で屈める。
すると、茂みからナタだの包丁だの、鋭利な物体が無数に飛来し、私達の頭上を掠めて周辺の樹木に突き刺さった。

唖然とする思念体一行、一瞬の静寂の後にナーバが口を開く。小声で。

「理解したぞ、此処の性質」
「何だったんですか」
「ヤベエものを引いてしまったみてえだな」
「だから何なのよ、この状況でもったいぶらないで」
「【殺意】だ、殺意の性質がここいら一帯に溢れ返ってやがる」
「と言うことは・・・」
「此処の村人は今全員アサシン同然って事ッスか・・・」

どうやら貧乏くじを引いてしまったらしい。
一番近場の位置する性質が、まさか殺意だったとは、先程の血生臭さも理解した。
おそらく殺意に駆られた村人同士が殺しあった結果なのだろう。
村の周辺に変わった様子が無い所を見ると、此処のような茂みの中か、家屋の中などは惨事となっているに違いない。
私は重複の思念に心を通して合図を送り、静かに精神を研ぎ澄ませる。
ナーバ、ルーツ、ピオネロの心を感知し、そしてその周囲から無数の心の中を感知した。
殺意に駆られただけであり、いやむしろその殺意に駆られたからこその荒んだ刺々しい心を滲み出している。
人気が無いのも幸いし、心読で人数を把握するのは容易だった、中身については・・・、あまり心地の良い中身でない事だけは言っておこう。

「6人といった所かな・・・」
「結構な数だな、大丈夫なのか?」
「大丈夫かどうかは私が知る所じゃないよ、それに、まだ潜んでる可能性だって考えられる。幸い、相手は殺しに関しては素人。動きも単調で直線的、数で攻められない限り、気をつけていればどうにかなる相手ではある・・・やっぱり怖いけど」
「こちらももうちょっとぱぅあのある人がいればよかったんスけど・・・、アーティアさん留守番させたのはやっぱりマズかったッスかね・・・」
「俺では不満かよ」
「む」

人数的に考えたらこちとら不利ではない。
私達はイハン達のように強くない、あまりに非力なのだ。
クドい程にこれしか言ってない気がするが、そこが重要なポイントなので仕方ない。

「来ます・・・!!」

重複の思念が何かを察知して合図を送る。
それと同時に茂みから高速で人影が一人。その姿を表す。
性質に囚われている関係上、相手は純粋な殺意のみで向かってくる。
それ故に動きこそ単調でわかりやすいが、他に余分な念が無いからなのか、その身のこなしは村人Aというにはあからさまにおかしいレベルだった。
元々農業やってる人というのは筋肉あるっぽいのでそれかもしれない。
私達は、各々の手段でその襲撃をかわす。重複の思念の合図があったために回避出来たが、何も無しに奇襲をかけられるととてつもない反応速度を強いられてどうしようもない。
殺しは確かに素人だろうが、身体能力などの面々で既に色々劣っていた。勝ち目あるんこれ。

「気を付けたらどうにかなるって・・・心読む前提じゃねえか!」
「仕方ないでしょ!能力的にこんなに差があるなんて思ってなかったんだから!!」
「ちょっと攻撃食らってこいよ!<∞-インフィニティ->があればどうにかなるだろ!」
「お前は私の能力便利扱いするけど、お前『血を下さい』と言われて自分で自分の首を落とせるのか」
「ケンカしてる場合じゃないッスよ!!」
「また来ます!!」

別の村人が茂みから襲い掛かる。
私達は再度これを回避するものの、襲い掛かってきた村人はすぐ別の茂みに行方を眩ませる。
これではラチが開かない、柱も見つからない以上、まずはこの茂みから出なければ、地の利的にも相手がますます有利だ。出来るだけ相手が優位に立てる状況を崩さなければ、手も足も出す事がままならない。
今の私ならば重複の思念と同様の能力群を扱う事が出来る。これをうまく有効活用出来ないものか。

そうこう考えている内に次の攻撃が来る。
正確には来ていない、来る予兆が見えたのだ、誰かが攻撃を試みようとしている。
私はその攻撃に対してすかさず動く、そして相手は・・・



行動してこない、思惑通りだ。
既に相手の行動の算段は、<奪った後>なのだ。

「おい!ルコ!!」

私は茂みの中に姿を潜め、<行動を奪った相手>に対しての間合いを確実に詰めて行く。
この行動が重複の思念体、ピオネロのもう一つの能力。相手のイメージを奪取し、その通りに行動する力。
イメージを奪われた相手の技は不発に終わり、奪取した自分が使う事が出来る。
それによって・・・

襲撃するつもりだった村人に対して、茂みから逆にこちらが強襲し、村人に対して一気に詰め寄る。
そして眼前にまで差し掛かった所で、手元に出現したフライパンによる一撃が、村人の顔面を深く捕らえ、村人は崩れるように地面に倒れる。
まずは一人片付けた、俗に言うコピー能力であるため、武器も相手に依存する形となってしまうのだが、
今回相手が持っていた武器がフライパンで良かった。痛いのは免れないが、殺傷能力はさほどでもないハズだ。
一見この能力、ずいぶんと使い勝手が良いように思えるが、実はそうでもない。
相手の行動を阻害し、自分が相手の思っていた通りに行動するという能力は確かに強力なのだが、
その性質上、「相手の中にイメージが無ければ奪う事自体出来ない」のだ。
今回は相手が行動の算段を見定めるという形をとってくれたから良いものだが、この点でも相手への依存性が高く多用できるような技ではない。
そして、もうひとつが・・・

「ぎゃふん!!」

私は全速力で樹木に激突する。その衝撃を物語るように、幹の軋むような音が響き、葉が揺れる。
ご覧の通り相手の「行動の算段」を読み取った事で、私は「その通り」にしか行動出来ない。何があってもだ。
つまりはそういう事だ、一応結果として一人始末出来たが、樹木にノンストップでぶつかってしまったのだ。これは尋常でない程に痛い。

「何やってるんだあいつ・・・!」
「でも!一人撃退できたッスよ・・・!!」
「そうじゃねえ・・・!今の音で完全に位置を悟られた・・・!何人いるかわかんねえが、全員がルコを狙ってくるぞ・・・!!」

激突した樹木のそばでへたれている私だが、その近づく気配は心を読むまでも無く把握できた。
何重にも重なった殺意が、重い圧力のようなものを生み出しており、一瞬の寒気が生じる。
復活するとわかっていても死は恐ろしい。それは宮橋の時にも重々に味わった恐怖だ。
四方八方から草を掻き分ける音が聞こえる、どこから飛び出してくるかわからない、心を読んだとしても対応しきれるか微妙な所だ。

(違反さん!!)

その時だ、私の頭の中に、村人のものとは違う思考が介入してくる。
ピオネロだ。スティールで心が読める事を良い事に、私の頭の中に直接語りかけてきたのだ。

(何なのよこんな時に!)
(幸い、違反さんが引き付けたおかげでこちらへの警戒は手薄になってるみたいです!はてなさんと物欲さん、期待さんが茂みを出て柱の捜索に向かっています!!)
(それはいいけど!どうするのよこの状況!アンタはなんで残ったの!!)
(こちらからだと・・・見えるんです!!村人の姿がしっかりと!!)

視線をその方向へ向けてみる、うまく木の葉の中に埋まる形にはなっているが、確かに木の上にはピオネロの姿が確認出来る。
確かにアレならば私の周囲はよく見渡せるハズだ、しかしよく登れたなお前!!
しかし、見えた所でどうするのか――

いや、そういう事か。
既にやっているではないか、私とピオネロは擬似テレパシーが出来る。
見えるピオネロが指示をよこして、私はそれに対応すればいい、さらに柱は他の奴等が探しているのだから時間稼ぎさえすればいいのだ。

(そうと決まれば、やるしかないね。ちゃんと指示してよ!?)
(ま、任せて下さい!!)

こちらでも精神を研ぎ澄ませ、心読能力に最大限に集中する。
五人の思考が、私の周囲を取り囲むようにぐるぐると渦巻く。いつ出てくるのかはわからない。
イメージ抽出しても良いが、相手は多数、そう考えるとやはりむやみには動けない。

(今です!!違反さん!!右から来ます!!)

ピオネロからの指示が入る。
それとほぼ同時に茂みから村人が姿を現す、やはり村人の動きは早い、だが指示のおかげで回避には充分な余裕がある。
ピッチフォークを構えて突撃してきた村人を難なくかわすが、その次、背後から来ると絶え間なくピオネロからの指示が入る。
だが私は既に『見ている』のだ。私は先ほどの村人が持っていたものを同じピッチフォークを携え、背後に迫る村人に対して突進した。
可能ならば先ほどのフライパンで気絶させるのが望ましいのだが、生憎それはイメージを抽出しただけで見るには至っていない。
【ラーニング】で使う事は出来ないのだ。

「ごめんね」

背後から巨大なナタを携える村人だが、ピッチフォークはリーチがある、村人のナタは私に届く間合いにたどり着く事無く、私の突いたピッチフォークが村人の足に深々と刺さる。
悶絶し、鮮血を流す村人、見ているだけで痛々しい、だが止む終えない状況だ、時間稼ぎとはいえ、私の体力にだって限界がある。相手の手数は減らせるだけ減らす。
急所は外しつつ、再起不能にする。

(違反さん!!左の方向!そしてもう一人が上から来ます!!)

一人片付けたがそれでもこの猛攻は終わらない、今度は左から一人、上から一人と、同時に奇襲をかけてきた。
指示があるおかげで対応には困らないものの、一寸の狂いも無い動きを強いられるのは事実で、わりと緊迫している。
上からの奇襲に対して、先ほど『見た』ナタの一振りを見舞い、相手の武器を弾き飛ばす。
その流れに身を任せてピッチフォークで左からの襲撃者に対応、先ほど同様にリーチの差でこちらが勝り、五つ並んだ鋭利な刃が的確に足を捕らえて相手を立てなくする。
立てても動きを鈍らせるくらいは出来るだろう。
そして始めに武器を弾き飛ばした村人を・・・落下の勢いに任せて地面に叩き付けた。非力故にラーニング無しではまともに戦えないが、慣性を利用したために威力は絶大、のはず。
地面に叩きつけられた村人は顔面を地面に埋めた状態で気絶してしまった。

ピオネロからの指示が止まる、残る村人はあと二人、私は依然警戒を続ける。
村人は相変わらずその溢れ出る殺意を抑えられておらず、それは威圧感、そして思考としても充分に現れていた。
漏れる思考と威圧感は常に私の周囲を渦巻くように回っている。相手には私が心読出来る事など知る由も無い。一定の陣形を保っていたがそれを崩された影響で、こちらの出方を伺っているのか、それともこちらの集中を削ぐ作戦か。
殺意むき出しの割には統率のとれた器用な動きを見せる。村人同士で殺し合った末の精鋭部隊なのだろうか。


自身でもその気配を追いながら、私はピオネロの指示を待つ、数を減らせたとはいえ、やはり下手に自分から動くべきではない。
しかし相も変わらず、村人達はかく乱のつもりか、私の周囲をひたすらに回っている。
奴等は一向にかかってくる素振りを見せない、いつ動く、いつ動くと常に私の周囲に対しての警戒網を張り巡らせる。いつ私に襲い掛かってきても、ピオネロの指示ですぐに動ける万全の体制だ。


が、しかし、それが盲点だった。

突如として村人一人の思考が遠のいたのだ!
私の周りを周回する動きを止め、一人の村人があらぬ方向へと走り出した、といった所だろう。
一体何を、と考えたが、はっとしてピオネロの心に呼びかける。

(ピオネロ!!一人がそっちに行った!!逃げて!!)

しばらく旋回していたのは、周囲の情報を把握するためだった。ただぐるぐる回っていたのではなかったのだ、あの間に、ピオネロの存在に感付かれていたのだ!!
ピオネロの方へと走ったのはピッチフォークを持った村人、既にその身を隠す必要も無いと悟ったのか、その姿はしっかりと捉える事が出来る。
あわてて木から下りるピオネロだが、もう遅い、その姿を村人に見られてしまった。
その村人はピオネロに対してピッチフォークを投擲する!!
だがその投擲はしっかり私が『捉えていた』!!
間に合うかはわからない、だが選択の余地も無い、その捉えた投擲を、ほぼ直感的に、コンマ1秒さえ経たぬ刹那で私も放つ!!
しかし今度は私がそちらに気をとられ過ぎていた!!
もう一人、私の傍で静かに待機していたもう一人の村人が、「今が好機!」とでも言わんばかりに私に対して襲い掛かる!!殺意のクセに理性的なんだよ動きが!!!
せめてもの悪あがきに、私は回避行動をとろうとするも、足が動かない!!足元み見ればどうだ!私が伸した村人三人が、私の足を掴んで離さない!!まるで身動きが取れないでいた!!
そしてその村人の手に握られたのは短剣!それが私に向かってくるその一方でピオネロに向けて飛翔するピッチフォークと、それを阻止せんとする、私の放ったピッチフォーク!!

投擲されたピッチフォークがピオネロへと迫る、ピオネロは腰でも抜かしているのか身動きが取れない!!

ピッチフォークの切っ先がピオネロの眼前まで迫り、ついに直撃したかとはんば諦める・・・・




が、間に合ったのだ。
私の放ったピッチフォークが、うまい具合に村人の放つピッチフォークと樹木を捕らえ、ピオネロに突き刺さらんとする紙一重の所で制止に成功した!!私何回ピッチフォークって言ったかなこれ!!
本来ならばほっと無い胸を撫で下ろす所だが、私も安心してはいられない状態だという事を無論忘れてはならない。
短剣を構えた村人もまた、既に私の眼前へと迫っていたのだ。足元は這い蹲った村人がしっかりと掴んでいる事で身動き出来ない。
だが私は、不思議と恐怖しなかった。擬似テレパシーさえ忘れて私に呼びかけるピオネロの声が聞こえる、何か叫んでいるようだが、その内容は私の耳には届かない。全く、まだそっちは村人が生きているのに、そっちをどうにかしようよ。









私の上半身は霊体である、それでは効果が薄いと悟ったか、はたまた最初から狙って来たのか、私の額には、村人の突き立てたナイフの感触がある。

金属特有の冷たい感触だった。




「ん?どうしたのピオネロ、そんな唖然とした顔して」



あくまで感触がするだけだ。刺さってなどいない、むしろ《刺す事は不可能》なのだ。
短剣の切っ先が、私の額に触れた状態でピクリとも動かない、村人は何が起こったのかもわからぬ様子でただ私の額にその手に持ったものを押し込もうとする。
が、そのような努力も空しく短剣は私には刺さらない。
覚えているだろうか、イハンを捜索する以前、私はそこらへんにでもいるであろう違反者と思しき変な奴に絡まれた事がある。
彼が持っていた得物はなんだったか、そう短剣だ。
生憎、《私に短剣でただ切りつけるだけの攻撃》は、既に通用しない。
無敵化能力【∞-インフィニティ-】。一度攻撃を受けなければならないという制約のせいで、あまり好きではないこの能力だが、このような形で役に立つとは思いもよらなかった。
結局無敵TUEEEEEEEってなるからあまり素直に良い展開とは言えないのがアレだが。

どうにか出来ないものか、とでも言わんばかりの表情で私に刃を突き立てまくる村人。
その攻撃すべてが弾かれ、やがてその村人は、ピオネロの傍にいた奴もろとも意識が途絶えたようにその場に崩れた。

ナーバ達が柱を破壊したのだろうか、この周辺に蔓延していた殺意の性質が薄れていくのを感じた。
それと同時に、思い出すかのように私の体に疲れがどっと押し寄せ、その場でへたり込んでしまう。

「大丈夫ですか違反さん」

ピオネロが私の傍に駆け寄る、足は一応無いけど。

「大丈夫なワケないよ!疲れたよ!はぁー・・・ちょっと休もう、少ししてからナーバ達と合流すればいいや」
「そうですね、それがいいかもしれません」

そうして少しの休息をとった後、私達は茂みと出てナーバ達の姿を探す。
どうやら村の奥地に柱があったようで、そこにナーバ達の姿もあった、しかし何か様子がおかしいのだ。

何かと対峙している、そしてその相手を見て私は衝撃が走る。

「九十九街道・・・宮橋・・・!!!」

私は夢中になって駆け寄る。

「ナーバ!どうしたの!?何があったの!?」
「柱を破壊して殺意の思念を掘り起こしたのはいいが!!いきなりコイツだ!現れては殺意の思念体を気絶させて奪いやがった!!」
「あ、久しぶりだねルコ、元気してたかい、まあ元気だろうね、空がまっかっかで嫌でもお元気だろうからね」
「それでも結構しんどいよ!!じゃない、何でここにいるのよ!!!」
「聞いてよそれが上からのご命令でねー、せっかく入れた思念体だけど壊す人たちが現れ始めたでしょ?壊した際に引っ張り出した思念体回収しろって言ったきたの」
「上!?アンタが仕組んだんじゃないの!?」
「3分の1くらいは僕が仕組んだよ、おかげで色々地の利に詳しくなったよ!やったね!!」
「だから上って何よ!!」
「質問多いなあ、今色々教えてもつまらないから、僕はもう帰るね。あ、しっかり殺意の思念はいただいておくよ」

そうして飛び立つ宮橋、全員が満身創痍のようで、彼を追いかける事は出来なかった。七はカステラ食ってた。
ひとまず柱を破壊してこのエリアを開放した私達は、アーティアの工房へと帰還する事にした。

東方風の人達(現状全員)

「大道芸も出来そうにないし、私暇で仕方ないのよ」
二:山のエンターテイナー
名:音音音音(おとなり ねおん)気質:旋風・飛び道具が強い程度の天気
種:烏天狗                 弾幕、飛び道具の速度と威力が上昇
能:あらゆる音を発音する程度の能力
効:読んで字のごとく、声によっていかなる音も発音できる能力。
  ネオンはこれを主に大道芸の一環として使用する。
  人の声をマネる事もできるなど汎用性も高い。
詳:何かに縛られず自由に生きる事を好み、天狗特有の社会性を嫌って単独で行動する反社会烏天狗
  時折人里近辺で大道芸をやっている。
  その時の気分によってある程度の物事が決定される極度の気分屋。
  その性格からして天狗社会には合わないだろう。
符:声符「バインドボイス」 声符「マシンガントーク」 物真似「    」

「満!満!満足!一本満足!!」
二:夕刻の極楽
名:一基満足(ひともと まんぞく)気質:黄昏時・余計がんばる程度の天気
種:妖怪                    互いにHPリジェネ、回復量に応じて攻撃力上昇
能:心を満たす程度の能力
効:心のスキマを埋める事で、究極の満足感を与える事ができる。
  満足感を与えられた者は、それを糧にさらに頑張れる。
  一本満足
詳:人里に出没し、お菓子を配って回る、人間とかなり友好的な妖怪。
  夕方頃になると活動がさらに活発になる。
  軽快なステップで突如現れてお菓子を渡してまた軽快なステップで練り歩くその様から
  人々からは少々変わった妖怪だと言われる。
  かなり屈強でタフな精神を持ち、いかなる状況下においても一切ブレない。
  髪の毛にかなりクセがあり、よく蝦煎に手入れしてもらってる。
  実は蝦煎の能力の影響を受けており、一部身の回りの事が蝦煎無しでは何もできない。
  一人称は「私」と「僕」。使い分けはせず、無意識に出てきた方を使う。
符:乱舞「トワイライトカーニバル」 夕符「トワイライトデスペルタル」 満足「サティスファクションブレード」


「外の人は薄くなりたいとか言ってるのよね、良い事なんてあんまり無いのに」
二:人類最大の夢
名:二次元華(にのつぎ もとか)
種:人間
能:平面になる程度の能力
効:人類がもっとも望むとされる平面の状態になれる。
  ただ薄くなっているわけではなく、電子的な信号で体の構造を再構成することで
  うすっぺらくなっている。難しい事は不明。
  そのため、外の世界の式の中に潜り込む事ができる。
詳:時々体に電撃が流れる人間の少女。
  体を平面にして空中を遊泳したり、PCと呼ばれる式の中に入り込む事ができる。
  ただし外部からの電気信号に非常に弱く、自分の放つ以外の電撃に少しでも触れると能力が解けてしまう。
  体が弱く、自力で動くとすぐに息を切らすため、移動は風任せ。
符:平符「超高性能折り紙」 電圧銃「レールガン」


「何、気にしなさんな、ちょいと自分の運気を試したいだけだ」
二:灼熱博打魂
名:三暗刻単(さんあんこう ひとえ)
種:妖怪
能:運気を見る程度の能力
効:目視した相手の運勢を見る事ができる。
  運気が強ければ強い分、オーラ的なものが見えるらしい。
  単の場合は、運気のツイてる相手に博打とかを持ちかける。
詳:博打大好き妖怪。強運の持ち主に対して賭け無しのギャンブル勝負を持ちかける。
  竹を割ったような性格で一つの物事は最後まで突き通す、というか突き通さないと気が済まない。
  鬼にも匹敵する怪力の持ち主で、その怪力はギャンブルのイカサマにも用いられる。
符:金剛「天地返し」 役符「三暗刻単騎」 国士無双ライジングサン」


「おかしい。みんな死んでる。あたしわからない。」
二:死相視る緋蜂
名:四濡通雀(しぬがよい すずめ)
種:人形
能:死期を告げる程度の能力
効:死ぬ運命の近い人物の前に現れる、それだけの能力。
  いつ死ぬのかと怯える老人なんかには好評らしい。
  死が近い事を知った方が安心するのだとか。
詳:普段どこにいて何をしているのかわからない自立人形。
  生命の最期が近い者の前に現れ、その者に死の宣告をして去って行く。
  彼女が死期を告げる対象は「死ぬ運命にある者」のみ。
  運命より外れた死、因果がうんぬんかんぬんとかが関わって来る死は彼女は判別できない。
符:蜂符「バッドニードル」 緋蜂改「二層式洗濯機」


「私は殺されたの、だから逆に犯人を呪い殺してやるのよ。これは復讐よ」
二:横難横死邪の亡霊
名:五林中日蓮(ごりんじゅう にちれん)気質:霰・身を削る程度の天気
種:亡霊                     互いのHPが少しずつ減少
能:横難横死を操る程度の能力
効:事故にあわせたりなどの災いを仕向ける事のできる能力。逆も可能。
  災難に見舞う事はできるが、死ぬかどうかまでは能力の範囲外。
  それでも災難の内容は基本ムゴいので、大体は死ぬ。
詳:過去に事故で死亡し、亡霊としてこの地をさまよっている。
  生前の記憶は「ある程度の自分の事」と「自分を殺した人物の顔がうっすら」のみ。
  このぼんやりと覚えてる顔を頼りに復讐しようと企んでいる。
  根は素直でいい子。背中を押されるのが弱点。
符:絶符「シニングメテオ」 惨死「臨終を唱えた者の非情なる死」


「生きすぎは良くないさ、閻魔様が怒るからね。死にすぎも良くないさ、閻魔様が困るからね」
二:六道の道しるべ
名:六道廻(ろくどう めぐる)気質:氷霧・死に易い程度の天気
種:死神                 互いの防御力低下、攻撃力上昇
能:六道へ導く程度の能力
効:鐘の音を響かせる事で彷徨える魂を六道輪廻へと送り出す事ができる。
  また、輪廻から外れた人間を無理矢理輪廻転生に送還させる事もできる。
  基本的には後者が本職。
  ちなみに助かる見込みさえあれば、肉体に魂を戻す事も可能である。
詳:普段は「生き過ぎた人間(仙人・天人など)」を地獄送りにする仕事をしている死神。
  何かあると独断で仕事をほっぽり出して、そっちを優先する。
  閻魔様より許可を貰う時もあるが、大体はやってから報告。
  彼女が持つベルの音は、聞いた者の魂を問答無用で無慈悲に刈り取る事のできる強力なもの。
  逆にベルを使って因果うんぬんというか「四濡通雀が死期を悟れなかった人物」を蘇生する事もできる。早期蘇生が条件だが。
符:鎮魂「六道葬送」 六道「六道輪廻縮小図」


「お安い御用だ」
二:願ひ叶ふる幻想龍
名:大神龍七星(だいじんりゅう ななほし)気質:天変地異・自然が猛威を振るう程度の天気
種:龍                     落雷、地震、噴火、虹のうち一つがランダムで発生
能:願いを叶える程度の能力           落雷:自機狙いの雷が互いに落ちる。地震:予備動作の後、地上にいると連続ヒット。
効:どのような無理難題も容易く叶えてしまう能力。               噴火:ランダムな位置に複数の噴火。虹:コスト収集率上昇・霊力消費半減
  本来は七つの珠を集めた者の願いを叶えるための力だったが
  珠の行方が知れないので度が過ぎる私利私欲以外は大抵叶えてくれる。
  ギャルのパンティはくれない。
詳:七つの珠が行方知れずになった事で、彼女自身も幻想になってしまった龍の一族の末裔。
  万物の理さえ崩壊させるような強力な能力を持つ。
  普段は人間の姿をとっており力を押さえつけているが、龍の姿になると空を覆い尽くす程の大きさとなり、天は荒れ、地は怒り、雷鳴が轟く。
  彼女が飛んだ空に雨が降ると虹が架かる。
符:幻生「復讐轟く因果無き死」 幻生「渇き、枯れ、濁る蒼」 幻生「天上堕つ聖戦の嘆き」


「アンタは異変を解決しに来た人間か?」
二:止まらない依存連鎖
名:八童蝦煎(やわらべ かいり)気質:潮風・止まらない程度の天気
種:河童                  一部スペルの発動時間が微妙に長くなる、行動解除までにラグが生じる
能:依存させる程度の能力
効:あらゆる物事に対しての依存を与える能力。
  個人に対しては「何に」依存するのかを指定する事もできるが
  複数同時だと「その時の行動」に左右される。
  お菓子を食べる手が止まらないのを蝦煎のせいにできる。
詳:病み付きになりかねないお菓子を常備するお菓子妖怪。お菓子河童。
  過去に人間の女の子を誤って殺めてしまい、人里の人間に虐げられてきた。
  そのため、極度に人間に対して恐怖心を抱く。
  その割には人間をからかうのは好きなようで、異変を起こしてやろうと企んでいる。
  自身の能力の影響かどうかは不明だが、自分から人に声をかける事を躊躇する(巫女を除く)ため、
  満足を介さないと人と接する事ができない。表情は豊かだが、喋り方が妙に無機質。
符:海符「ソルトストーム」 「止められない止まらない」


「戦士の魂って、こう、グミみたいな食感」
二:愉快な合体戦死
名:武九旅ヨミ(むくろ よみ)
種:妖怪(がしゃどくろ)
能:合体する程度の能力
効:戦死した戦士の屍や、彷徨える魂と合体し力をつける事ができる。
  合体元に応じて様々なオプションが付属する他、合体する分体が大きくなる。
  あまり合体しすぎると自らの体重が支えられなくなり、結果的に自爆する。
詳:自分の肉体と成りえる手頃な死体を求めて戦地や墓地を練り歩く妖怪。
  中身はスッカスカで頭もスッカスカ、そのためあまり頭はよろしくない。
  かなりの大食漢であり、底なしかと思わせるくらい食べる、
  合体する際もそのクセが出て、どうしても限界を超えてしまう。
符:骸符「戦神合体」 限界「自爆」


「この辺りで剣とか盾とか転がってませんでした?」 
二:修道吸血樹(妖怪吸血樹)
名:十慕木子(じゅうぼ ここ)
種:妖怪(ジュボッコ)
能:血を啜る程度の能力
効:名前通りの能力。
  体から枝を伸ばし、相手に突き刺す事で血を高速で抜き取る。
詳:元々はただの木だったが、多量の血を吸った事で妖怪化した。
  しかし、よりにもよって吸ったのは悪魔の血、それが時として彼女を凶暴にする。
  現在は御前神ルエの力により、かなり安定している。
  ルエとリエの事を非常に慕っており、いつまた地上に降りてくるのかわからない二人を百年以上待ち続けた。
符:血符「ヴァンパイアドロップ」 聖戦「ジハードオブヴァイスシュバルツ」


「そんなもんいいから弾幕やろうよ弾幕
二:圧し折りお菓子妖怪
名:壱拾壱御門(とおひと みかど)
種:妖怪
能:あらゆるものを圧し折る程度の能力
効:軽く力を込めるだけで何であろうと真っ二つにする事ができる凶悪な破壊能力。
  能力の範囲は物質だけでなく、概念や理論など、あと心もポッキリ折れる。
  彼女自身は「話の腰」をよく折っている。
詳:自惚れが多少強いお菓子妖怪、チョコのかかった細いお菓子を常備する。
  会話に参加はするものの、突如何の脈絡も無く話を変える(というかゴリ押し)するため
  彼女が居ると一切の会話が成立しない。他のお菓子妖怪より自分が優れていると思い込んでいる。
  実際、お菓子妖怪の中では能力の凶悪さ的に彼女が優れている。
符:折符「ジェットブラスト」 折符「フォースワン」
  

「たまにはサンタのお願いも聞いて欲しいんだよね」
二:聖夜の来訪者
名:サンタ・ディーサムベル
種:サンタクロース
能:プレゼントを届ける程度の能力
効:言い方を変えると、プレゼントを届けるまでの過程にある障害を無視できる。
  家の外壁は通り抜け、時間とか距離とかは全てブッ飛ばして途方も無い数のプレゼントを配る。
  しかし煙突のある家には能力を使用しない。一族の掟。
詳:サンタクロース。赤い装束を身にまとい、トナカイの引くソリで空を駆けてスタイリッシュ不法侵入キメ込むアレである。
  サンタクロースの一族は固有の名前は持たず、大体は自らをサンタだと名乗る。
  お勤めが終わっても、赤い装束のままである。衣替えしても赤い。
  サーフィンがかなり得意。厚着でサーフィンするさまはやたらシュール。
符:聖符「クリスマスコール」 聖符「ファンタズマリース」


「もう傷つかなくていい!もう血が流れる事は無い!弾幕による決闘とは実に素晴らしいものじゃないか!!」
二:神に抗った災厄
名:忌数反理(いみかず はんり)
種:悪魔
能:摂理に反する程度の能力
効:神の定めた摂理に背く事のできる能力。
  一例としては時間制御の影響が無い、死なないなど。
詳:元々は天使として、神のお膝元に居た天界の使徒
  しかし神の大いなる意志に対して不満を抱き、
  同志達と共に天界に襲撃をかけ、優勢に立つも、神によって直々に裁きを下され敗北。
  その存在を堕天使どころか悪魔として作り変えられ、同志達は皆殺された。
  いくら致死になり得る攻撃を受けても全く死なないために封印された。
  ちなみにその後、一度倒されて懲りたのか、かなり毒気が抜けている。
符:聖槍「スピア・ザ・ロンギヌス」 獄符「インフェルノゴッデス」


「申し訳ないが時間は無いのです、あなた達にはご退場願います」
二:予言と啓示の聖者
名:天使リエ(あまつか りえ)
種:天使
能:神の声を代弁する程度の能力
効:神より受けた御言葉を聞き取り、神に代わって発言する能力。
  神の知る知恵を地上の民に伝えるのに用いる。
詳:神に仕える天界の使徒。その中でも上位に位置に属する天使。
  神の声を聞く能力により、神に代わって教えを説く事ができる。
  しっかりしていて抜け目が無いが、人々に接する際は
  まるで母親のような慈愛を見せる。
  天使として知られる名は「ガブリエル」  
符:神託「神の経典」 神託「ゴッドノーズ」


「災厄はすぐ手前まで迫っています」
二:翼をもがれた御前神
名:御前神ルエ(みまえがみ るえ)
種:人間(正確にはそれに近い天使)
能:神の摂理を代行する程度の能力
効:神がこの世に定めた理を、神に成り代って遂行する事ができる。
  一例としては、浄化、生命を与える、天罰など。
詳:神に仕える天界の使徒。その中でも上位に位置する天使。
  だったのだが、二度目の光臨の際に翼を失ってしまった。
  最も神に近い天使とされ、故に神の理を、手にした秤の力を以って代行する事ができる。
  翼を失っても、その力は絶大。
  天使として知られる名は「ミカエル」
符:天符「神理を司る天秤」 神義「神の名の代行者」


「来たわね侵入者!既に貴様達の事はこの山全土に知れ渡っている!!引き返してももう遅い!!!」
二:疾風の情報網
名:回回回(えかい まわる)気質:突風・速く走る程度の天気
種:白狼天狗              ダッシュが速くなり、霊力消費量が減る。
能:千里先まで走れる程度の能力
効:途方も無い距離を走っても一切息を切らさない。
  速度も非常に速く、肉眼で捕らえるのは難しい。
詳:天狗社会に生きる白狼天狗。
  地上においては最速を謳うほどの速度を誇り、主に情報伝達の役割を担う。
  山の社会性に従順だが、密かに高みを目指している。
  元より白狼天狗と烏天狗はあまり仲が良いとは言えないが、反社会的な生き方をする音音音音とはなお仲が悪い。
  彼女が手に入れた情報は、いわゆる「風の噂」としてたちどころに広まっていく。
符:走符「スペースシャトルラン」 神風「幻想韋駄天」


「なんていうんだっけ、デスルーラ?」
二:儚くも無限の命
名:駆井尊(かるい みこと)
種:ゾンビ
能:死にまくる程度の能力
効:些細な出来事であっというまに死んでしまう能力。
  もしくは好きなタイミングで意図的に死ねる。
  その代わり好きなタイミングで何事も無いかのように復活できる。
  命を無駄遣いできる能力。軽い命。
詳:人と対して変わらないゾンビ。
  彼女はいわゆる「蓬莱人」ではなく、死ぬ時はあっさり死んでしまう、
  というか「自分と同じ身長くらいの段差から飛び降りても死ぬ」くらいに脆い。
  分類としては死んでもいくらでも蘇るのでゾンビなのだが、ゾンビとして見るにはあまりに血色が良い。
符:心符「ハートグラフィー」 「リーインカーネイト」


「どういう事なの?」
二:未知未開の例のアレ
名:超珍剛数弥(ちょうちんごう かずや)
種:神様
能:撫でたモノを肥大化させる程度の能力
効:念を込めてモノを撫でる事でその対象を巨大化させる。
  ただし、効果が切れたものは一定時間巨大化前より小さくなる。
詳:どういうことなの・・・


「貴女の都合など、私には知りません事よ」
二:染み渡るお菓子妖怪
名:狩暮千代子(がるぼ ちよこ)
種:妖怪
能:染み込む程度の能力
効:物体の中に水のように染み込む能力。
  基本的には入り込むだけだが、簡単なものなら操作が可能である。
詳:中身がざっくりしたお菓子を携帯する妖怪。
  どこか抜けている元気娘で、誰かと一緒に行動していたら気が付けば彼女だけ逸れている。
  かつ道を教えても何処かしらで履き違えるため、必ず迷う、アホの子。わかってなくてもわかったと言うアホの子。
  他のお菓子妖怪との関係は良好だが、上記の事態が毎度発生するために逸れても探してもらえない。
符:溶符「メタモートアクア」 染符「ハイドロブラスター」


「警告!この先に未曾有の存在を確認!!警告!警告!危険度指数を最大と指定!」
二:放浪の警告人形
名:赤光波虎(あかみつ ぱとら)
種:人形
能:警告する程度の能力
効:あらゆる規模に対しての危機を察知して知らせる能力。
  大体一個人に迫る危険から世界規模まで。
詳:宇宙を放浪する自立意識を持った人形。
  自立意識とはいっても、人と比べるとやはり意識に差がある。四濡通雀も同様。
  一通りの会話は行う事ができるが、大体「警告する事」が優先される。
  宇宙を放浪しているのは針翠霊羽が設置したため。
符:厄符「キャプチャーネット」 未曾有「ジ・エクスカーション」


「だから、おうちかえる」
二:意気揚々の帰宅妖怪
名:日鳥膳(ひとり ぜん)
種:妖怪
能:帰路を辿る程度の能力
効:いかに道に迷おうと本能的に帰る道がわかる能力。
  入り組んでいる場所などで真価を発揮する。
詳:お酒の好きな鷹の妖怪。
  めんどくさがりで、何かと寝床に帰りたがる。
  困った事があるとできるだけ人に悟られないようにして自分で解決しようとする。
  口癖は「全然」。


「わっ、私は失礼させてもらうよ。こっ、この情報をお嬢に伝えないとならないのでね」
二:健全な電波少女
名:伊藤差寺(いとう さてら)気質:乾燥帯・弾幕がついて来る程度の天気
種:天人                  小型の弾に限り、微妙に追尾性能が付く
能:星と交信する程度の能力
効:宇宙の星々の持つ情報を受け取る能力。
  危機の察知などにも使えるが。あんまり出番は無い。
詳:敦出池叶多と共に行動する天人。
  叶多の努力する姿に関心を持ち、彼女の下に付く事にした。
  星々との交信が可能で、星の持つ情報を彼女も共有できる。
符:星符「衛星電磁波」 


「キミ達はこの騒ぎを解決しにきた人間か?私には人間にそんな事ができるとは到底思えないのだが」
二:周る粗大衛星
名:出降宇宙(でふり そら)
種:天人
能:使い物にならなくする程度の能力
効:主に精密な物質を使用不能にする能力。
  物理破壊と内部破壊など、物体によって使用不可の症状は様々。
  使えなくなった物体は宇宙の周囲に浮遊させる事ができる。
詳:敦出池叶多と行動を共にする天人。
  叶多が努力する姿を見て「何やってんだコイツは」と思わず口走った事により、好奇心で彼女の下に付く。
  手にしたものを静かに破壊する能力を持ち、破壊したものは彼女の周囲を浮遊する形でストックできる。
  能力は意図的に使用できるが、稀に暴発して意図と関係なく壊れるときがある。


「何処に行くかって?決まっているじゃあないの、宇宙だよ宇宙」
二:高き目指す花火娘
名:敦出池叶多(とんでいけ かなた)気質:上昇気流・浮き上がる程度の天気
種:天人                      梅雨の効果+落下がふんわりする。
能:天まで届く程度の能力
効:紛れも無く天まで届く能力。
  それは自分でも、何かでも、誰かでも。
  それが天空なのか、天界なのか、それより上の何かかは様々。
詳:天人にしては凄まじく努力家な小娘。
  天界の遊んで終わる毎日に飽きてしまい、熱中してできるものはないかと思い、その結果、花火に行き届いた。
  天界は明るすぎるため、普段は地上に降りている。
  失敗を一切恐れず、新しい発見があるとさらに没頭するという、楽天的な天人とは思えない性格。
  しかし、いかに花火が好きでも友達との付き合いを最も優先する。


「私にも出来る事、見つけたのよ。だから、邪魔なんてさせない」
二:嗚呼有難き箒星
名:針翠霊羽(はりすい れいは)気質:流星群・スペルをぶっぱなす程度の天気
種:天人                   互いのコストが「5」溜まる
能:障害を排除する程度の能力
効:何かを成し得る際に邪魔なものを排除する能力。
  物体、概念、心情、とにかく「遮るもの」を取り除く。
武:ハリーテイル(箒)
能:軌跡に毒を残す程度の能力
効:箒の尾から毒を生み出す。
  振るう事で意図的にばら撒く事ができ、意図せずに毒が漏れる事は無い。
  毒の濃さ、種類は大まかに指定できる。
詳:天界に住まう天人。
  敦出池叶多に感化され、自分も何かやってみたいと思い、秋桜慧星に相談した結果、
  異変を起こす事を提案され、遂行した。
  不器用な性格で、人との付き合いは苦手。だが敦出池叶多とは良い関係を築けている。
  彼女の持つ『ハリーテイル』は、尾から毒を生み出す能力を持つ箒。
  毒の濃さと毒の種類は「どんな症状が発生するのか」といった具合に大雑把に指定ができる。
  また、彼女は無くても普通に飛べるが、飛行補助として使う事もできる。この際も、毒を散布できる。


「貴女方の力、見るだけではあまりに惜しい!全力で!私に示して下さい!!!」
二:遥か見下ろす付喪の御神
名:秋桜慧星(あきざくら えぼし)気質:曙光・何が起こるかわからない程度の天気
種:神様                   つまり簡単に言うと極光
能:観測する程度の能力
効:遥か遠方から一度に無数の事象を観る力。
  原理の説明は困難だが、自らが世界を見おろす事で全て見据える事ができる。
  またはあらゆるものの眼となる事で、各々の見ているものを一度に複数、彼女も観る事が可能。
詳:有頂天(色究竟天)にその身を置く神。
  遥かの地から世界を観て楽しんでいる。
  針翠霊羽から相談を受け、空気を抜き取り、毒を少しずつ充満させる事で異変を起こすように仕向けた。
  その真意は過去の大混乱の原因を再現(というか実行)する事で、人が一体どの様に動くのか視るため。
  正体は過去に使用されていた人工探査機の付喪神。成ったばかりの頃より強大な力を持つ。


「そうさね!どんどん悩むがええ!!」
二:無駄に謎を呼ぶ妖怪
名:斑若 蘭香(まだらわか らんか)
種:妖怪(狸)
能:事態を難航させる程度の能力
効:如何に些細で単純な事もとてつもなく難解にしてしまう能力。
  目的にすぐ到達できなかったり、見知った道で迷ってしまった場合は彼女に化かされている。
  その場所で何をしようとしたか、その場所に来てから忘れてしまうのも彼女のせい。
詳:いかに簡単な事でも超難解にして人々を惑わせる狸の妖怪。
  その能力は日没時にはさらなる真価を発揮する。
  かなりいたずら好きでずる賢く。人間を罠にはめるのが大好き。

「ほら、その時に見せる絶望感溢れる姿って、こう、嘲笑したくなりません?」
二:眼前にある彼方の夢
名:一十一 葉古(いとい はふる)
種:妖怪(いちたりない)
能:到達させない程度の能力
効:サイコロの出目や、財布の中身など、とにかく目標とする数値からあと「1」だけ届かないようにする能力。
  単純だが、非常に悔しい思いをする事になる凶悪な能力。
詳:目標から1を差し引いた結果を与える無慈悲な妖怪。
  おっとりしており、一見温厚そうに見えるが
  これによって絶望し、阿鼻叫喚する人々を見るのが大好きで、それが彼女の動力源となっている。
  それ以外の危害は一切加えないため、精神が丈夫ならば命に関わる事はない。


「ぺぽぺーぺぽぺーぽてとがあがるー」
二:こんがり芋妖怪
名:幕揚 千草(まくあげ ちぐさ)
種:妖怪(芋)
能:腐敗を操る程度の能力
効:物質の劣化、腐敗を意のままにする能力。
  一気に腐らせたり、逆に一向に腐らなくする事ができる。
  ただし、何かしらの加工が加わったものに限った能力であり、
  生命たる存在の成長や腐敗を操作する事はできない。
  人の精神は放っておいても勝手に腐る。
詳:「ぺぽぺーぺぽぺー」と歌っている芋の妖怪。
  能天気で欲望に素直、脂っこいものが大好物。
  人の手が加えられたものの劣化を好きにいじる事ができる。
  ただし一度劣化(腐った)ものを元に戻す事はできない。
  人並みの知能もあり、人間を無差別に襲うような事はしないが
  心の腐った人間には容赦しない。


「だってみんな、わかってくれないんだもん」
二:判らない付喪神
名:京樹佐多 吉街(きょうきのさた よまち)
種:ツクモガミ
能:理解を遮る程度の能力
効:常識的、社会通念的観点においてのあらゆる行動に対する理解を得る事を遮断する能力。
  内容や中身など一切関係無しに一方的に賛同を消失させる。
  精度は結構不安定で、能力下にあっても効かない場合もちらほら。
詳:新品同然の時にめいいっぱいの愛を受け、腕がほつれたのを境に一切に愛を与えられなくなった熊のぬいぐるみ。
  やがて誰の目にも留まる事が無くなり、付喪神となった。
  愛される事を病的なまでに欲しているのだが、誰でもいいというわけではない。
  自身の存在を理解し、自分の愛を理解してくれる人を求めている。
  彼女を理解すれば別に「後々病んできて結果おそろしい事になる」なんて事もない、その辺りの節度は彼女にはある。
  理解できないとしても、それで終わるだけ。
  問題は理解しないどころか彼女を拒絶した場合、その場合、彼女を理解するまで徹底的に「トコトン歪みきった愛を受ける」。
  結局の所、友達が欲しいのである。


「姉さんにね、会いたくなったから。こんな所のまで来ちゃったの」
二:全て其処に在る欲望
名:敦出池 床下(とんでいけ どこか)
種:天人
能:手に届く程度の能力
効:自分の目に映っていて、自分が欲しいと思ったものが、自分の手の届く所に「在った事にする」能力。
  誰かの所有物であっても、彼女が欲しいと思ってしまえば、彼女の手に届いてしまう。
  物に限り、人や動物を「在った事にする」のはできない。
詳:花火天人、「敦出池 叶多」の妹にして、叶多から数多くのものを奪ってきた張本人。
  奪ったという自覚は無いが、自分の手の届く所にあるものは全て自分の物と認識するためにタチがわるい。
  その代わり、欲しいと思えば其処に在るが故なのか、自分から動く事はあまりない。
  欲しいと思っても一度も使わなかったり、飽きてしまえば返す事無く放置するなど、物の扱いは杜撰。
符:存在「オプションズスティーラー」 

東方風の人達

二:疾風の情報網
名:回回 回(えかい まわる)気質:突風・速く走る程度の天気
種:白狼天狗              ダッシュが速くなり、霊力消費量が減る。
能:千里先まで走れる程度の能力
効:途方も無い距離を走っても一切息を切らさない。
  速度も非常に速く、肉眼で捕らえるのは難しい。
詳:天狗社会に生きる白狼天狗。
  地上においては最速を謳うほどの速度を誇り、主に情報伝達の役割を担う。
  山の社会性に従順だが、密かに高みを目指している。
  元より白狼天狗と烏天狗はあまり仲が良いとは言えないが、反社会的な生き方をする音音音音とはなお仲が悪い。
  彼女が手に入れた情報は、いわゆる「風の噂」としてたちどころに広まっていく。

二:儚くも無限の命
名:駆井 尊(かるい みこと)
種:ゾンビ
能:死にまくる程度の能力
効:些細な出来事であっというまに死んでしまう能力。
  もしくは好きなタイミングで意図的に死ねる。
  その代わり好きなタイミングで何事も無いかのように復活できる。
  命を無駄遣いできる能力。軽い命。
詳:人と対して変わらないゾンビ。
  彼女はいわゆる「蓬莱人」ではなく、死ぬ時はあっさり死んでしまう、
  というか「自分と同じ身長くらいの段差から飛び降りても死ぬ」くらいに脆い。
  分類としては死んでもいくらでも蘇るのでゾンビなのだが、ゾンビとして見るにはあまりに血色が良い。

二:未知未開の例のアレ
名:超珍剛数弥(ちょうちんごう かずや)
種:神様
能:撫でたモノを肥大化させる程度の能力
効:念を込めてモノを撫でる事でその対象を巨大化させる。
  ただし、効果が切れたものは一定時間巨大化前より小さくなる。
詳:どういうことなの・・・

二:意気揚々の帰宅妖怪
名:日鳥膳(ひとり ぜん)
種:妖怪
能:帰路を辿る程度の能力
効:いかに道に迷おうと本能的に帰る道がわかる能力。
  入り組んでいる場所などで真価を発揮する。
詳:お酒の好きな鷹の妖怪。
  めんどくさがりで、何かと寝床に帰りたがる。
  困った事があるとできるだけ人に悟られないようにして自分で解決しようとする。
  口癖は「全然」。

二:無駄に謎を呼ぶ妖怪
名:斑若 蘭香(まだらわか らんか)
種:妖怪(狸)
能:事態を難航させる程度の能力
効:如何に些細で単純な事もとてつもなく難解にしてしまう能力。
  目的にすぐ到達できなかったり、見知った道で迷ってしまった場合は彼女に化かされている。
  その場所で何をしようとしたか、その場所に来てから忘れてしまうのも彼女のせい。
詳:いかに簡単な事でも超難解にして人々を惑わせる狸の妖怪。
  その能力は日没時にはさらなる真価を発揮する。
  かなりいたずら好きでずる賢く。人間を罠にはめるのが大好き。

二:眼前にある彼方の夢
名:一十一 葉古(いとい はふる)
種:妖怪(いちたりない)
能:到達させない程度の能力
効:サイコロの出目や、財布の中身など、とにかく目標とする数値からあと「1」だけ届かないようにする能力。
  単純だが、非常に悔しい思いをする事になる凶悪な能力。
詳:目標から1を差し引いた結果を与える無慈悲な妖怪。
  おっとりしており、一見温厚そうに見えるが
  これによって絶望し、阿鼻叫喚する人々を見るのが大好きで、それが彼女の動力源となっている。
  それ以外の危害は一切加えないため、精神が丈夫ならば命に関わる事はない。

二:こんがり芋妖怪
名:幕揚 千草(まくあげ ちぐさ)
種:妖怪(芋)
能:腐敗を操る程度の能力
効:物質の劣化、腐敗を意のままにする能力。
  一気に腐らせたり、逆に一向に腐らなくする事ができる。
  ただし、何かしらの加工が加わったものに限った能力であり、
  生命たる存在の成長や腐敗を操作する事はできない。
  人の精神は放っておいても勝手に腐る。
詳:「ぺぽぺーぺぽぺー」と歌っている芋の妖怪。
  能天気で欲望に素直、脂っこいものが大好物。
  人の手が加えられたものの劣化を好きにいじる事ができる。
  ただし一度劣化(腐った)ものを元に戻す事はできない。
  人並みの知能もあり、人間を無差別に襲うような事はしないが
  心の腐った人間には容赦しない。

二:判らない付喪神
名:京樹佐多 吉街(きょうきのさた よまち)
種:ツクモガミ
能:理解を遮る程度の能力
効:常識的、社会通念的観点においてのあらゆる行動に対する理解を得る事を遮断する能力。
  内容や中身など一切関係無しに一方的に賛同を消失させる。
  精度は結構不安定で、能力下にあっても効かない場合もちらほら。
詳:新品同然の時にめいいっぱいの愛を受け、腕がほつれたのを境に一切に愛を与えられなくなった熊のぬいぐるみ。
  やがて誰の目にも留まる事が無くなり、付喪神となった。
  愛される事を病的なまでに欲しているのだが、誰でもいいというわけではない。
  自身の存在を理解し、自分の愛を理解してくれる人を求めている。
  彼女を理解すれば別に「後々病んできて結果おそろしい事になる」なんて事もない、その辺りの節度は彼女にはある。
  理解できないとしても、それで終わるだけ。
  問題は理解しないどころか彼女を拒絶した場合、その場合、彼女を理解するまで徹底的に「トコトン歪みきった愛を受ける」。
  結局の所、友達が欲しいのである。

二:全て其処に在る欲望
名:敦出池 床下(とんでいけ どこか)
種:天人
能:手に届く程度の能力
効:自分の目に映っていて、自分が欲しいと思ったものが、自分の手の届く所に「在った事にする」能力。
  誰かの所有物であっても、彼女が欲しいと思ってしまえば、彼女の手に届いてしまう。
  物に限り、人や動物を「在った事にする」のはできない。
詳:花火天人、「敦出池 叶多」の妹にして、叶多から数多くのものを奪ってきた張本人。
  奪ったという自覚は無いが、自分の手の届く所にあるものは全て自分の物と認識するためにタチがわるい。
  その代わり、欲しいと思えば其処に在るが故なのか、自分から動く事はあまりない。
  欲しいと思っても一度も使わなかったり、飽きてしまえば返す事無く放置するなど、物の扱いは杜撰。

隣接の多界創生

・イハン
亡くなった祖父が経営していた図書館を、売却阻止の目的で切り盛りする事になる少年。
ちょっとぶっきらぼうで、誰に対してでも荒々しくあたる傾向があり、心を開く事は中々無い。
今の性格は、祖父が死去した影響であり、祖父の生前は今ほど人との関わりを避けたりしなかった。
切り盛りする事になったもうひとつの理由である、人の姿となれる魔導書『グリモワール』に振り回される事で、
若干彼の性格も変わってきているようなそうでもないような。
これから自分に降りかかる不幸を「嫌な予感」として察知する謎の特技を持つ。
好物はホットケーキと紅茶。嫌いなものは幽霊と辛い物。

グリモワール
イハンの祖父が経営していた図書館の本棚の中で静かに封印され眠りについていた魔導書。普段はグリモアと呼ばれる。
イハンの手により開放され、本の姿と人の姿を自由にとることが出来る。
究極の魔導書の名を持ち、所有者に絶大な魔力と魔術の知恵を授ける森羅万象を司る書物。
すごい魔導書ではあるのだが、彼女自身はそこまであたまがよろしくない。
一応自身に記された魔術と魔力を自分で扱う事もできる。
非常に高身長なのだが、好奇心旺盛で無邪気な性格と、精神は少女のそれである。
彼女が喋る全てのセリフには、<漢字が無い>。
好きなものはカステラとかわいいものとあとイハン。嫌いなものは『難しいもの』。

・クロニクル
グリモアと共に封印されていた歴史の書。
グリモアの封印が解かれてしばらくした後にグリモアがその存在を思い出し、開放された。
万物創造から今に至るまでのあらゆる歴史や、望めば個人の生い立ちさえ知る事のできる全宇宙の歴史書
内容を書き換える事でその事実を改変する事さえできるが、規模に応じてその改変に制限時間が設けられる。
改変した事そのものは、改変時に彼女の周囲にいた人物のみが認識できる。
常識人、もとい常識本であり、しっかりとしていてグリモアのお姉さんのようなポジションにいるが、彼女より身長が低いのを少し気にしている。
しかし、常識本故のさだめなのか否か、イハン以上にグリモアに振り回される。
目が悪く、イハンがかけていたメガネの度がピッタリだったため、イハンが「コンタクトに変えようと思っていた」のを理由にそのまま貰った。
好きなものはモンブランと古いもの。嫌いなものは水と寒い所。

・バイブル
しばらく誰にも悟られる事無く図書館に紛れ込んでいた謎の聖書。神語りき聖書の名を持つ。
人に神の教えを説き、信仰を糧として神の持つ御力を授かったり与えたりできる。
性格は随分とのんびりやで、普段から何を考えているのかわからない。その上気が付くと何処かに消える神出鬼没の存在。
動きもまったりしているのだが、他者の視界から外れた途端に肉眼で目視不能なレベルの高速移動を行う。
小さい体からはまるで予測できない程の大食いで、のんびりしている時は何かしら食べている場合が多い。
いなくなったとしても、わりと奇想天外な所から出てきたりする、遅さも速さも文字通りのマイペース。
好きなものはチョコバナナ。嫌いなものはわからん。

・スクロル
完璧な水没を成されていた所をグリモアによって助け出された古の巻物。
古来よりの秘伝書の名も持ち、伝達する事を得意とする。
SAMURAIのような口調を使い、武士道精神を重んじるといった
静かながらも情熱を秘めているのだが、強烈なまでにドジで威厳もクソも無い。何故水没していたのかもお察し。
だが剣の腕は確かであり、伊達にSAMURAIやっていない。
好きなものはお茶菓子と武器。嫌いなものは斬れないもの。

ネクロノミコン
「襲撃」という形でイハンの図書館へとやってきた、グリモアとはまた違うタイプでグリモアの事が好き過ぎる魔導書。
禁忌の魔導書なる名を冠し、所持者の魂を糧としてこの世の理から離反した混沌を生み出す「禁術」を扱う事を得意とする。
グリモアと比べるのが間違いとまで言わしめるまでにその力は強大。
過去よりグリモア固執するも、グリモアが記憶の片隅にすら自身を留めてくれなかった事に怒り、
彼女の中に「ネクロノミコン」という存在を固定する呪いをかけた。
おっとりしていてやわらかな物腰で話すのだが、その言動はどこか狂気じみており、行動理念の殆どにグリモアの存在がある。
好物はグリモアとピーチパイ。嫌いなものは邪魔なもの全て。

・ルコ
イハンの姉で若干寝不足気味な町一番のお医者さん。
コーヒーを愛飲して常に目の下にクマを作っている。
口もちょっと悪いので近寄りがたい印象を受けるが、腕は確かだし性格も見た目ほどゲスくない。
イハンとはよく言い合いになるものの、互いに良き理解者である。
見たものの技術を瞬時に自分のものにするという特技を持つ。
大学病院で研修生だった頃に世界でトップレベルの腕を持つ医師のオペの様子を見学する機会があり、その際にその医者の技術の全てをトレースした。
田舎町の病院でその身をとどめているのは、「所詮偽者だから」らしい。
好きなものは団子とコーヒー。嫌いなものは馴れ合い。

・オグ
イハンとルコの祖父。既に故人。
以前図書館を経営していた人物、変わり者と称されて身内から蔑まれていた。
彼にとって本は友人であり、本を好きな者もまた友人である。
グリモアやクロニクルなどの存在もあるので、本が友人というのはあながち間違いでもない。
図書館にある本は全て網羅したと豪語し、今でもイハンに「すげえヤツだった」と言わしめる。
病に倒れ、自分が長くないと悟った際にグリモアとクロニクルに封印を施し、本棚の中に静かにしまった。
好きなものはショートケーキ。嫌いなものは本が嫌いな者。

・アズゥ
とある魔導書を探してイハンの図書館へとやってきた青年。
グリモアの魔力を察知して駆けつけたが、目的のものはグリモアではないらしい。
やたら物腰がぐんにょりするくらい柔らかく、性格も穏やか、しかし抜け目もスキも一切無く、洞察力も高い。
グリモアからヘンタイと称され落ち込んだりするなど、わりとグラスハートでナイーブ。
魔力を完全に打ち消す不思議な能力が使える。
好きなものはヨーグルトと旅行。嫌いなものはねばっこいもの。

・エンヴィー
アズゥと同じ、とある機関に所属するアズゥの部下。崇拝とまではいかない程度にアズゥを尊敬している。
アズゥの「魔導書捕獲失敗」に納得がいかず、イハンの図書館へと足を踏み入れた。
勝気で気が強い一方で、アズゥに認められたイハンに対してやきもちとか嫉妬とかのような感情を抱く。
理由は当然、「自分がアズゥに認められた事がないから」。イハンにとっては迷惑しでかない。
草属性の魔法をある程度心得ており、植物を急成長させたりできる。
好きなものはパフェとアズゥ、嫌いなものは自分に無いものをもっている者。

・九十九街道宮橋
町でそこそこ名の知れたコーディネーター。
ちょっと独特の思考を持ち合わせるが、彼もそれは自覚しているらしく「この界隈みんな変人ばっかだよ」との事。
気に入らない客に対して、『生涯二度と外を歩けなくなるレベルでヤバいコーデ』をしたりするなど、自分に対して正直で素直。
コーディネートも「楽しいから」やっている節があり、基本的に自己が優先される。
しかし、何も考えていないようで人の話や意見はしっかりに聞くなど、人との付き合いに対してはあまり自我が強調されない。
言葉の壁を破壊する特技を持ち、動物と会話したり、「言葉にならない声」の内容を理解するといった芸当をやってのける。
好きなものはプリンと楽しいこと、そしてバカをバカにすること。嫌いなものは楽しくない要因全てと、人をバカにする人。

・ルーツ
不慮の事故によって四肢と言葉を奪われた少女。
生きる意味を失ったと悟り、彼女は死を望んでいるのだが、自ら死ぬ事が出来ずにただ奇声をあげることしかできない。
既に両親からも見放されていたのだが、訪問販売で家に来訪した九十九街道が、現状を見かねて引き取った。言うまでもなく両親はコーディネートされた。
冷たい目をしていて、必死に言葉を紡ごうとしても彼女は奇声をあげる事しか出来ず、その現状に泣き出す。それをひたすらに繰り返す。
好きなものは無い。嫌いなものも無い。

キャラ数

※幼少と一部の変身を除く


イハン=メモラー<THE OVER><完全体>
ルコ=モノトーン
九十九街道宮橋
アズゥ=ブラックフェザー<孤独のアズゥ>
オグ=ホワイトパレット
エンヴィー=クインブリッジ
ルーツ=イクスペクト
グリフ=インテントルーイン
インヴリジス
めも郎<大人>
モコ
イハン幼女体(8−IHAN)
イハン温厚体(8−IHAN)
イハン巨体(8−IHAN)
イハン豪傑体(8−IHAN)
イハン限裂体(8−IHAN)
イハン吸血体(8−IHAN)
ルコ吸血体

Pイハン
Pオグ
Pルコ
Pアズゥ
P宮橋
Pルーツ
グリモワール
クロニクル
バイブル
スクロル
ネクロノミコン
とっしんさん
ぐんそうさん
高原
アイアンメイデンさん
マミーさん
しょうぐんさん
たいささん
きょだいせんぱい
角砂糖先生(かくざとうせんせい)
野丸先生(のまるせんせい)
笹井先生(ささいせんせい)
縁布先生(ぶちぎれせんせい)
ごくどうさん
くみちょうさん
アンノウンさん
Not
冷蔵庫(れいぞうこ)

氷宮冷子(ひみやれいこ)
葉柳紅葉(はやなぎもみじ)
ケルビン
スルト
マイナスケルビン
ダークケルビン
百花繚乱(ももはなめぐら)
ユグドラシル
ポセイドン
ホムラ
カノッサ

筍御飯(スンユーファン)
筍雨後(スンユーホウ)
筍孟宗(スンモンゾン)
筍千島(スンチェンダオ)
筍峰山(スンフォンシャン)
栗御飯(リーユーファン)
栗金団(リージントゥン)
焼茸(シャオロン)<黒焼茸(カオスシャオロン)>
刀嵐(ダオラン)<禍津刀嵐(カオスダオラン)>
天蕎麦(テンチャオマイ)
焼飯(シャオファン)
刀狩(ダオショウ)
廻龍(フェイロン)<天叢雲(アマノムラクモ)>

セルラ=グランギニョル
Drグランギニョル
クロカード
サイフォン
ミリタリー
ドガ
ファイザー
バベル
セル=アイアンメイデン
エンフェル=サイス
ギルザード
ハルバード
Drアリエ
レッドギルザード
トロック
ディンゼム
アーツ
シャトレイゼ
アルク

青葉竜人
赤木楓
アッシュ
宮アギル
ナルス
カレン
ディストミリオ

ケアリル・リアクル
ビィ
りゃりゃ
デビックス・リアクル
どりゃごん
エターナル・リアクル
フェルク・リアクル
スズカ・アルフォード
プリンビィ
ロッコビィ
でかいビィ

太よーくん
暗こくん
冷とーくん
台ふーくん
も雲くん
ちくたくん
だんでぃー太よーさま
ユウキ
アツキ
リョウヘイ
アキト
ポン太
オウル
リボルト
不死身くん
漆黒の不死身くん
マンゲーグー
ウーマンゲーグー
マンゲーグーMAX
マンゲーグーMAXディメンジョン
サバディ
大天使サバディ
イレイザードラゴン
クロウラー・アルタイル
マイ・アルタイル
ラウロン・エリダヌ
アーバン・スクエア
リグロン・ドラゴンフライ
レクシル
ゴルギア
ファミクル
小石
山田
田中
伊藤
やたいましと
プライム・サンガ
プーマン
プーミン
二宮さん
バーレン
ホーリアー
ダリアー
グレイロード
グランブレイバ
ピーマン
パプリゴン
キャロルゴン
ラディアゴ
エルハイア赤
エルハイア白
マチャップ
ダークドッペル
にぃにぃ
カルス
エラメス
つっちー
ベルギルグ
陽光
ダーゼスト・サラマンダー
ルクス・サラマンダー
ラスティー・スランカル
ディングリス・スランカル
リンクラー・サラマンダー
メビウス
インフィニティ
ジェミニ
あの方
その方
この方
メガサファイア
にんじんさん
だいこんさん
プロテインさん
スピリットルビー
大災伝説神龍レジェンディア
必殺矢汁死君
ダークマターメテオ
最強破壊神クリスタラー

ぎゃー
刃竜ジャギロス
グングニル
ゲイボルグ
ジャベリン
バルムンク
べりべりー
ベリアント
ジェノア

緑ヶ丘森治
ラプラス
ラプラス

新月夢魔
湯霧
葉蔵
古島
恒和
鎖野
鹿羽

トラベル
クエイク

ヘキサドラゴン
ペンタドラゴン
ドラゴンレイル
パンドラドラゴン
ヤマト
ソウルイーター
グランガイア

グリーズ
アンノーン
コーガ
バイヤー
イージア
ハードラ
バックログ
ソエリオール
ニンジン
ジェール
ニュー

ゲイザー
ランダー
ファンクス
ノア
ハデス
イビル
フーラン
ライノス・フロストフィールド
アノン・フレイムフィールド
カラーズ
カラーナ
モノトーン
バイダリアス
ゾルゼムス
ラルス
マミーナ
リーン
リミルナルク
リー
ポプラ
ウッドくん
強雷(ごうらい)
クルセイド
アルフェッカ
アセレス・ボレアリス
アセレス・アウストラリス
スズキさん
マスター
それ
プランテット・アース
ラスト・ディランス
ミラン
クラウド
メカボルン
カイサー
ファイン・イフリート
コールディー=リーザラ
レクシル
リクス
ゼクス
アフター・ゼロ
黒神ゾラ
ルーペ
マップ
マスト
アンカー
デッキ
キャノン
トレジャー
アストロ
マッドラン
ウイ
ジャック
トルーノ
ルダンバオ
アトラード
プロキオン
ノドゥス・セクンヅゥス
ノドゥス・プリムス
デネブ・オカブ
ナシラくん
アルタイル
レグルス
ミカヅキ
マンゲツ
ルビー
ナクア
リュードー
スー
ポーラ
ジークフリード
デヴィー
エイリョンツァイ
陽極神ソル
月極神ルナ
天極神ジギルロア
ポー
エクタン
スー
トォー
セヴラル
パルドーニャ
リバリーガル
アダガット
ベンジャミン
イーヴィルトレント
創造神クリエリア
破壊神デストリア
イビ
ビル
ウロロ
アパラーヌ
妖精王アルフェリア
オルファス
キャンディーラ
森林大精霊ワカバ
ルーゲン
アルビレオ
サファイア
トパーズ
ジュエリー
クリスタル
輝星神アークトゥルス
精霊神リッカオ
イゼリオナーガ
アルファード
ハルト
ディスハルト・アゼルベイガ
アノア
エオリア

音音音音(おとなりねおん)
一基満足(ひともとまんぞく)
二次元華(にのつぎもとか)
三暗刻単(さんあんこうひとえ)
四濡通雀(しぬがよいすずめ)
五林中日蓮(ごりんじゅうにちれん)
六道廻(ろくどうめぐる)
神龍七星(だいじゅんりゅうななほし)
八童蝦煎(やわらべかいり)
武九旅ヨミ(むくろよみ)
十慕木子(じゅうぼここ)
壱拾壱御門(とおひとみかど)
サンタ・ディーサムベル
天使リエ(あまつかりえ)
御前神ルエ(みまえがみるえ)
忌数反理(いみかずはんり)
回回回(えかいまわる)
駆井尊(かるいみこと)
超珍剛数弥(ちょうちんごうかずや)
狩暮千代子(がるぼちよこ)
赤光波虎(あかみつぱとら)
日鳥膳(ひとりぜん)
伊藤差寺(いとうさてら)
出降宇宙(でふりそら)
敦出池叶多(とんでいけかなた)
針翠霊羽(はりすいれいは)
秋桜慧星(あきざくらえぼし)
田畑案山子(たはたあやこ)
百目百子(どうめももこ)
京樹佐多吉街(きょうきのさたよまち)

ティンクルリーヴァ
ラオユン
ジョーカー
ノート
ゼクセルハイド

神(しん)
神(かみ)
物理神モノグラム
変格神アナグラム

アイゼン

INVICTUS-01
INVICTUS-02
INVICTUS-03
INVICTUS-04
INVICTUS-05
INVICTUS-666
霊芝龍ガノデオロン

撃敵大壊造ストレングス
撃敵大怪造トランベリオン
撃敵大怪造ジークグライア
撃敵大怪造ヤーデスムリデス
撃敵大怪造ジルギルガルグ
撃敵大怪造エルダリゲニオ
撃敵大怪造スパイルレギオン
撃敵大怪造ニゲルハイム
撃敵大怪造ゴバックリタニエ

アーケル=シン=ノット

グラサージュ
カスタード
グルコース

しいたけ
バカだろう
あれ
なんかすごいまっちょ
やかん

GZ
愛海(ゆあみ)
ハンガー
レイン
清葬員アリシア

ミューク
ラーク

堕落天使サヴォル
空腹天使ハラヘル
天召天使シンドル
解錠天使アイテル
怠惰天使クーネル
味素天使デジル
破折天使ヘシオル
記憶天使オボエル
黙殺天使ダマル
愚痴天使ダベル
訪問天使タズネル
週末天使カタストル
布団天使マルマル
履物天使サンダル
応答天使コール
装飾天使デコル
老逐天使カレル
運送天使ジャル
肥満天使ローレル

アーザス
オーザス
ラプ=ルプシ
ペイントレイド
ジン
セアフ=ナーガ

ここまでで433体

多界創生の動手帳

「僕は何でこんな世界に生まれたんだ!!」


「僕はこの世界で生まれた、でもこの世界では生まれていない」


「テメェこそ何モンだよ金髪ジジイ」


「何処よー!上半身ー!!」


「聞いたか、あっちの世界じゃ強いのがゴロゴロいるんだと」


「俺はまだまだお前には届かない、先に行け・・・後から追うから」


「逃げたのか?お兄ちゃん?」


「ヒマじゃー、ごっつヒマじゃー」


「でしたら、この家ごと、霊峰ごと、あっちに移動すれば良いのではないですか?」


「足リないな・・・神ト成ルには、まだ・・・喰イ足リないなァァ!!」


「やっべえ此処クッソつまんねえ」


「ここどこヨー」


「此処に彼女の居場所は無い、ならば、境界線を超えよう、その先の世界を居場所にしよう」


「俺そこまで影薄いかな・・・?」


「帝国の脅威は去り、主人もいなくて当ても無く。さてと、これから何処に行きましょうかね」


「左下のカエルの霊圧が・・・消えた・・・!?」



何故彼らは、この地に来たのか。
この、創作が全てを支配する、あまりにも広大な狭き箱庭に。